高配当銘柄の日工について銘柄分析をします。
日工(6306)高配当銘柄!しかし業績はイマイチ。。。
この記事の要点
・業績は下落予想、ROEも低い
・高配当は今年だけ
・PER,PBR低いので、割安
創業1世紀の企業
社名 | 日工株式会社 |
本社所在地 | 兵庫県明石市 |
設立 | 1919年 |
代表取締役社長 | 西川貴久 |
決算 | 3月 |
従業員 | 連結 803人 |
事業 | 建設機械・産業機械等の販売と製造 |
主要株主 | 日工取引先持株会 日工社員持株会 |
事業
- AP事業
国内トップシェアを誇るアスファルトプラント
顧客は大手道路工事会社 - BP事業
コンクリートプラント製造販売
顧客は建設会社 - 環境及び搬送事業
環境:汚染土壌の浄化設備などを産廃処理業者に納めている
搬送:コンベヤなどをプラントメーカーや機械商社に納めている - その他事業
自走式破砕機を砕石プラントに納めている
仮設機材、土農工具の製品販売も行う

優位性とリスク
優位性
AP事業
・アスファルトプラントにおけるシェアは国内No.1
BP事業
・製販一体型、自社メンテナンス体制
環境及び搬送事業
優位性:短納期で対応可能
リスク
AP事業
・顧客が大手道路舗装会社なので、値上げができず、利益率が低い。
建設関連会社は送られてきた見積もりから、さらに値下げを要求するのが一般的です。
そして大きい会社ほどその値下げ力が強いです。
・建設業界では人手不足、材料高騰が続く
建設会社の元請は作業員のコストが高くつくため、それ以外の部分を値下げしてなんとか利益を確保しようとするので、コンクリートなどは対象にされやすいです。
BP事業
・生コンクリートの需要が落ちてきている
最近ではミキサー車とポンプ車を使って現地でコンクリート打設するのではなく、工場で事前にコンクリート製の部材を製作し、現地で組み立てるという手法が増えてきています。ミスが少なく、工期短縮につながるからです。
・プラントの管理費が高い
環境及び搬送事業
・安価な海外製品
搬送コンベヤなど仕組みも単純な為、は中国や東南アジアでも製作されています。
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業績

売上は2019年に落ち込んでいますね。
経常利益と純利益も少し落ち込んでいます。
AP事業の売上増加
BP事業売上増加
農工具売上減少
原価率3%増加
・
財務
2018年〜2019年の自己資本と自己資本比率の推移です。

自己資本はほぼ変わらずですね。
自己資本比率も60%以上をキープしているので、財務は安定していますね。
企業の収益力を表すROEとROAの推移です。

ROE、ROAともに上がる予想となっていますが、それでも6%台は低いですね。
顧客が大手道路会社や建設会社の為、安く買いたたかれてしまい利益率が低いようです。
成長を期待するなら15%以上欲しいところ。
株価推移と配当金

株価 677円
PER 13.17倍
PBR 0.85倍
配当利回り 5.8%
信用倍率 1.3倍
外国人保有率 9.6%
配当利回りが高い割にはPBRが1倍を切っているので、お買い得感は満載です。
しかし、勘違いしてはいけません
配当金が高いのは今年だけ。
創業100周年の記念配当金として、2019年9月と2020年3月の配当金が大幅に上がっているんです。
ちなみに9月27日は権利落ちでー4%ほど株価が変動しました。
2019年から株価が上昇しているのはこの配当金が起因していますので、業績期待ではないことを覚えていた方がよいです。
PBRが1倍を下回っている間なら買っても問題ないかと思います。
まとめ
・アスファルトプラント事業の国内シェアNo.1
・自己資本比率高い
・高配当金(今年だけ)&低PBR
・ROEが低い、今後も上がりにくい
・建設業界では安く買いたたかれる
・利益減少予想とされている
以上になります、高配当銘柄ですが、大きな配当落ちも予想できるので、その辺注意してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。