この記事では、ケンタッキー・フライドチキンで知られる日本KFCホールディングスの銘柄分析をしています。株価が高騰した理由、株主優待にも触れていきます。
日本KFC(9873)純利益4倍となった銘柄分析【3月,9月株主優待】
この記事の要点です
- 株価は2019年中ごろから1.5倍になったが、まだ割高圏ではない
- 株主優待は利回り低い
- 中間決算では純利益が4倍に増加
- 財務は健全
- 収益力は低く、他社と同水準
企業情報
社名 | 日本KFCホールディングス(株) |
本社 | 神奈川県横浜市 |
設立 | 1970年 |
決算月 | 3月 |
従業員 | 連結 883人 |
大株主 | ・三菱商事 ・自社 ・自社オーナー持株会 |
三菱商事とアメリカのKFCコーポレーションの共同出資により設立した会社です。
筆頭株主の三菱商事の持ち株率は約35%です。
事業はケンタッキー・フライド・チキンの経営のみです。
株価は2019年で1.5倍に
下図はKFCホールディングスの5年チャートです。
引用元:Yahoo!ファイナンス
株価 | 3,190円 | ||
PER | 19.27 | 時価総額 | 715億円 |
PBR | 3.13 | 外国人保有率 | 8.4% |
配当利回り | 1.57% | 浮動株 | 46.4% |
業績好調により、株価は2019年中ごろがら急激に伸びています。
時価総額は思ったより低かったんですね。
こんだけ株価上げてもPERは20倍以下で、そこまで割高ではない状況です。
株主優待
日本KFCには株主優待制度があります。
権利落日は3月末と9月末
保有株式数に応じてケンタッキーフライドチキンで使用できる優待券が提供されます。
内容は以下の通りになります。
保有株式数 | 金額(半期ごと) |
100株~299株 | 500円 |
300株~499株 | 1,500円 |
500株~999株 | 2,500円 |
1000株以上 | 5,000円 |
1月9日時点での株価は3,190円なので、年間優待利回りは100株で0.3%になります。
結構寂しい利回りですね。
ちなみにライバルのモスフードとマクドナルドは年間優待利回り0.6%となっているので、優待拡充も今後は考えられます。
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利益は4倍に成長
下図は2020年度3月期の予想を含めた5年間の通期業績推移です。

2020年の業績は会社予想ですが、利益が大幅に増加しています。
プロモーションが功をなしたようです。
そして、11月13日に発表された2Q決算では、以下の業績が発表されています。
(百万円) | 2019年 2Q | 2020年 2Q | 増減 |
売上高 | 35,070 | 38,052 | 8.5% |
営業利益 | 485 | 2,466 | 408% |
経常利益 | 547 | 2,766 | 405.6% |
純利益 | 367 | 1,896 | 415.6% |
引用元:決算短信
純利益が4倍以上!
しかも通期予想の純利益超えてます。笑
KFCはクリスマスに売り上げが急激に伸びる特徴があるので、下期の業績はこれを超えるものが予想されます。
ちなみに日本KFCホールディングスのHPから以下のように月次業績を確認できます。
飲食店では大体開示してますので、公開されたらすぐにチェックすることをお勧めします。

これを見ると改めて今年は絶好調なことがわかりますね。
毎月前年を超えているので、世帯にKFCが定着していることが考えられます。
となると、来年も期待ができそうですね。
財務
財務に関する指標です。
総資産 | 37,938百万円 |
自己資本比率 | 59.9% |
利益剰余金 | 5,810百万円 |
有利子負債倍率 | 0.02 |
設備投資 | 1,159百万円 |
減価償却費 | 2,291 |
研究開発費 | 33百万円 |
自己資本比率は高く有利子負債倍率も低いので、資金には余裕があります。倒産リスクはありません。
設備等額は純利益よりも低いので、特に負担にはならない金額ですね。
収益性
収益性を示す指標をまとめました。
売上営業利益率 | 2.02% |
ROE | 4.40% |
ROA | 2.64% |
営業利益率はかなり低いですね。
そもそも飲食店は人件費が利益を圧迫しているので、利益率が低い傾向があります。
ライバルのモスフードも2%台です。
ファーストフード首位のマクドナルドは営業利益率が9%あるので、KFCは業務改善して何とか利益率をあげて欲しいですね。
ROEも同様の理由で低い水準となっています。
まとめ
・プロモーション成功により、利益大幅増加
・株価は妥当
・財務健全
・営業利益率が低い
・株主優待の魅力度が低い
以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。