この記事では株の選び方をPERを重心に置いて書きます。
Contents
株の選び方と注意点【PER編】
株は安値で売って高値で売るのが基本ですね。
しかし、今の株価が安値なのか高値なのかわからなければ、
株トレードで利益を生むのは不可能です。
そこで、今回は株価の割安度をPERという指標を使って説明します。
PERを見れば割安かわかる
PERとは株価収益率とも言います。
株価の割安度を表す指標としてよく使われます。
引用:株探
証券会社等のHPでも見ることができますが、自分で算出することも可能です。
実際に算出してみましょう
PERは以下の式で算出できます。
PER=株価÷1株当たりの純利益(EPS)
この時の一株当たりの純利益(以下EPS)は来期の連結予想の値を使用します。
引用:https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2019/190425.pdf
↑は任天堂の決算短信です。
企業HPの「IR情報」もしくは「投資家向け情報」から確認できます。
↑は任天堂の株価とPERを表示しています。
EPS:1,511
株価:38,290
PER=株価/EPS=38,290/1,511=25.34
合ってますね。
PERはどの数値を使っているか覚えておきましょう。
PERの数値の見かた
一般的にこの値が20を下回ると割安と言われますが、業界によって平均PERは異なります。
なぜなら、、
投資家は利益が欲しいため、今後の成長が期待できる分野にしか投資しません。
↓
株価は投資家からの買いが集まることで上がります。
↓
株価が上がることによってPERも上がります。
よって
新技術が関わる分野のPERは自然と高くなり、既に広まっている分野のPERは低くなります。
PER応用編
実質PERを求める
PERの算出に使われる当期純利益は経常利益から「特別利益」「特別損失」「法人税」という3つの項目を加減しています。
「特別利益」「特別損益」は通常の業務では生じない、臨時的な収益または費用のことです。
固定資産の売却で得た利益は特別利益に計上され、災害被害などの補修費用は特別損益に計上されます。
つまりイレギュラーな金の動きです。
これらは年によって大きくばらつきがあるので、「特別利益」「特別損失」を取っ払って、より正確なPERを算出しましょう。
より正確なPERを実質PERと仮称します。
実質PER=株価÷(経常利益×65%÷発行済み株式数)
※法人税は35%弱なので、当期純利益を経常利益×65%とします。
※発行株式数はyahoo!ファイナンスで確認できます。
実際に任天堂の実質PERを求めてみました。
株価:38,290円
経常利益:260,000百万円
発行株式数:131,669,000株
実質PER
=38,290÷(260,000百万×65%÷131,669,000)
=29.83
過去のPERと比較
実質PERを求めた後は、過去3年間のPERと比較し、割安かどうかを判断します。
過去のPERの算出はざっくり計算で結構です。
今回は任天堂の株価を参考に算出します。
引用:https://kabutan.jp/stock/chart?code=7974
過去のチャートも証券会社等のHPから確認できます。今回は「株探」というサイトを使用しました。
このチャートから年ごとの平均株価を決めます。
目視でも構いませんし、月ごとの平均株価から求めてもいいです。
そして、任天堂の有価証券報告書から過去3年の一株当たりの当期純利益を確認します。
引用:https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2018/security_q1803.pdf
2016年度
株価:22,000円 EPS:37.60円
PER=22,000÷37.6=585倍
2017年度
株価:34,900円 EPS:-11円
PER=34,900÷ー11=0倍
※PERは純利益がマイナスの場合0倍になります。
2018年度
株価:38,800円 EPS:790.9円
PER=38,800÷790.9=49.1倍
2019年6月現在
実質PER 29.83倍
過去3年と比べて今のPERが低く、割安であることがわかりますね。
低PERでも株価が上がらない場合
単純にPERが低いからという理由で銘柄を選んではいけません。
低PERでも株価が上昇しない事例をあげます。
・業績が悪化している
・市場が飽和している
・そもそも人気がない
低PERの銘柄でもきちんと選定することが必要です。
正しい低PERの選び方
低PERの中での選定基準を守りましょう
・「売上」「経常利益」が毎年増加している
・借金がない
・営業キャッシュフローがプラスになっている
これらをしっかり守って株を選定すれば、勝率は大きく上がると思います。
ではでは^^