ディーエヌエーが9月2日に大きく株価を下げました。その原因と銘柄分析を行います。
ディー・エヌ・エー<2432>株価暴落!ポケモンは期待外れ。
株価が下落した理由、それは
「ポケモンマスターズ」の海外での不評です。
ディー・エヌ・エーは海外投資家の割合が30%もあります。
海外投資家は引くときは一気に引く特性があるので、ポケモンマスターズに大きな可能性を感じなかった海外投資家が一気に売り出し、-10%の株価下落が起こりました。
この記事の要点
- 業績は右肩下がり
- 低ROE
- 海外投資家が多い
では、以下に詳細書いていきます。
企業情報
社名 | (株)ディー・エヌ・エー |
本社所在地 | 東京都渋谷区 |
代表取締役社長 | 守安功 |
設立 | 1999年 |
事業 | eコマース・モバイルゲーム |
従業員 | 連結2,475人 |
事業
1.ゲーム事業
2.スポーツ事業
3.オートモーティブ事業
4.ヘルスケア事業
セグメント別の営業利益です。

ゲームの割合が最も大きいですね。
他の事業は投資がかさんでいる為、赤字が続いているようです。
利益が落ち着くまでは時間がかかりそうです。
優位性とリスク
優位性
人気コンテンツでゲームをリリース
任天堂と共同開発するゲームが多く、人気を博しやすい。
例
「スーパーマリオラン」
「どうぶつの森 ポケットキャンプ」
「ファイヤーエンブレム」
また、9月25日より、任天堂の大人気コンテンツであるマリオカートのモバイルゲーム「マリオカートツアー」がリリース予定です。
自社株買い発表
5月10日、500万株を上限に自社株買いを行うと発表しました。
自社株買いにより株価は高騰することと予想されます。
しかし、現在のところ、自社株買いを行ったという報告は受けていません。
リスク
任天堂との共同開発案件に助けられている
任天堂のコンテンツを使用している割には、「スーパーマリオラン」「ポケモンマスターズ」などは海外で伸び悩んでいる様子。海外展開を目論む任天堂としては、この状態が続くならば、他社との契約に乗り移る可能性があります。
業績
2017年~2019年の売上高・経常利益・純利益の推移です。

売上高、純利益は連続で後退しています。
経常利益も3年間で最も落ちています。
大きな要因としてはゲーム事業の売上悪化です。
ゲーム事業
減収減益 ユーザの課金額減少
スポーツ事業
横浜DeNAベイスターズの観客動員数が球団最速で100万人到達
横浜スタジアム改修後は、昨シーズン以上の水準で稼働
個室観覧室や屋上席を設置
オートモーティブ事業
東京、神奈川の実車回数が順調に伸長
2019年7月より大阪、京都にてサービス開始
ヘルスケア事業
少量の血液でがんを早期発見する検査システムの研究開発、先行投資
「MYCODE」「歩いてオトク」は堅調
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財務
2017年~2019年の自己資本比率と自己資本の推移です。
自己資本は昨年よりも減っていますが、自己資本比率は上がっています。
借金の割合が減っているということですね。
84%はかなり高い部類です。
倒産リスクはほぼ0かと。
つづいて営業CF

営業CFは昨年より下がっています。
ポケモンマスターズ、マリオカートで挽回できるといいですが、、
とりあえず利益は出せているので問題はないです。
続いてROE、ROAの推移です。

ROEはもちろん下がっています。
そして低めの数値です。
事業投資が大きいのも原因ですが、4%台となると、成長を見込める株とは判断できないですね。
株価推移
2年チャートです。

9月2日
株価 2034円
PER 35倍
PBR 1.17倍
配当利回り 0.1%
信用倍率 1.87倍
外国人保有率 30%
時価総額 306,747百万円
2017~2019年5月
しばらく25日線を下回っていましたが、自社株買いを発表した2019年5月に株価は大きく高騰。
2019年5月~9月
8月末リリースの「ポケモンマスターズ」への期待から、徐々に株価が上がっていました。
2019年9月2日
「ポケモンマスターズ」の海外での反応がイマイチだったことから、株価は-9%の下落
外国人投資家の割合が非常に高いので、海外の評価の影響を受けやすいですね。
自社株買いがなかなか実施されないことにしびれを切らし、売りに入る投資家が増えそうです。ある程度下がったところで自社株買いが実施されるので、それまでは手を出さない方がいいでしょう。
まとめ
・任天堂の人気コンテンツをスマホゲーム化
・自社株買いに期待できる
・自己資本比率が高い
・業績悪化
・外国人保有割合が高いが、ゲームの海外受けはよくない
・ROEが低い
以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。