今回はこれから何の株を買おうか探している人、もしくは候補があるけど迷っている人向けに、株を選ぶうえでの注意点を書いていきます。
株を選ぶときはここを見る【会社体制編】
ワンマン社長のワンマン経営
ワンマン経営とは社長の支配力が非常に強く、会社全体が社長のいいなりとなって動いている状態です。大きな会社だと東芝の経営不振がワンマン経営によるものだと報道されていましたね。
会社の口コミサイトなどを参考にしましょう。
①現場のことに口を出してくる
社長は経営者であって技術者ではありません。現場のことは現場のプロに任せるのが最も合理的ですが、何事も自分の思い通りにしたいワンマン社長は自分が過去に行ってきた方法や、少しかじっただけの最新技術などを無理やり押し付けようとします。
弊害
・無駄な費用が発生する
・作業効率が悪くなる
・技術者の自主性を阻んでしまう
②社員に対して高圧的な態度をとる
時に子供のように叱りつけることも少なくありません。赤字が発生しようものなら関係者全員を説教し、降格させる、なんて話もあります。その為、社員は社長の気分を害さないような立ち回りを行うようになってしまいますが、それだと社長が成長しない限り会社も成長しません。
弊害
・説教を恐れ、社員が書類の改ざんをしてしまう。
・社長の機嫌を第一に考え、社員が成長しない。
③自分の意見を無理やり押し通す
経営戦略会議などにおいて、全て社長の意見が通ってしまいます。何の為の会議なのでしょうか。このままだと経営の腕を磨く人間がいなくなり、後継者不足の問題にも発展してきます。また、不正行為などもワンマン社長の一存で行う場合が多く、それがバレて株価暴落なんてことはよくあります。(スルガ銀行、西武信用金庫、レオパレスなど)
弊害
・ナンバーツーが育たない
・後継者不足で廃業の可能性
・不正行為の助長
ベンチャー企業に注意
ベンチャー企業とは新規の事業を開拓するしている企業のことを指します。シックスパッドで有名なMTGやメルカリなどがこれにあたりますね。
その会社の事業が本当に今後需要があるのかどうか考えましょう。
新規事業は急成長しますが、持続力がないことが多いです。理由は2つあります。
①上場後の燃え尽き症候群
ベンチャー企業は上場前よりエンジェル投資家と呼ばれる人たちにお金を融資してもらい、事業を行っています。また、社長や企業の役員は自社の株を保有しています。
そして、上場することにより自社の株価は数十倍に膨れ上がります。融資を受けていた投資家たちに恩返しができる他、社長は多額の利益を得ることができます。
その為、社長や役員は一攫千金の夢を見て、上場するまでは血の滲む努力も惜しまず働きます。
しかし、実際上場してしまうと、気が緩んでしまいます。かつてのような活力が失われ、業績低下を招くこととなります。
②時代の流れに弱い
ベンチャー企業は創業して間もない会社が多いです。人々の趣向は時代の流れとともに常に変化し続けます。上場に導いた主力事業も、それもいずれ廃れる運命です。必要なのは常に時代のニーズにマッチし続けること。若手社員ばかりの会社ではノウハウがなく、変化に対応することが難しいので、いつまでも同じ戦略攻め続けてはじり貧です。
投資する際はニッチ過ぎる市場ではないか、その事業が今後需要があるかどうか確認しましょう。
過大投資していないか
売上が伸びているのに純利益が赤字になっている会社
過大な投資を行い、会社を不安定化させるパターンが2つあります。
①無差別M&A
本業とは無関係な企業を買収し、膨張を繰り返す企業があります。これには要注意。最近だとRIZAPが193億円の赤字を発表したことで話題になりましたね。この赤字の原因は業績の厳しい多数の企業を買収したことにあります。楽天のようにマルチな会社を目指したかったのでしょうが、まだ早かったようですね。
M&Aを発表した際はその会社のことを調査するようにしましょう。
②海外大型案件
正直海外のプラントなどの大型案件にいいイメージはありません笑。
例
・東芝の米原子力発電プロジェクトが7000億円の損失
・千代田化工建設米LNGプラントで2019年3月期2150億円の赤字
・日立製作所の火力発電用ボイラー据付で7600億の損失
数百億の損失を上げればもっと出てくるでしょうね。
これらの損失は納期遅れや人件費の増加が原因となっています。
海外のプロジェクトではその国のワーカーを使うのですが、ワーカーの入れ替わりが激しく、生産性が悪いそうです。その為、思うように工程が進まず、想定外の人件費がかかったり、納期遅れの違約金が発生してしまうとのこと。
海外での大型プロジェクトには注意しておきましょう。
ではでは